「うちの子、ゲームに夢中で少し心配…」そう感じている保護者の方も少なくないかもしれません。しかし、その画面に向かう熱中や情熱は、見方を変えれば未来の才能の芽である可能性があります。数あるプログラマーの仕事の中でも、特に子供たちに人気が高いのが「ゲームプログラマー」です。
ゲームへの「好き」という気持ちを、未来の仕事に繋げるためにまず大切なのは、ゲームをただ遊ぶ側から「創る側」へと視点を移すことです。ゲームプログラマーは、キャラクターの動き、物語の展開、アイテムの効果、そしてゲームのルールそのものなど、人々が熱狂する世界の設計図を描き、それを形にする仕事です。なぜこのゲームは面白いのか、どうすればもっと楽しくなるのかを子供と一緒に話してみるだけでも、創造する側への興味を育む素晴らしい第一歩になります。
その興味を具体的な学びに繋げるには、段階を踏むことが大切です。最初のステップとして、まずはパソコンを使わずに、自分で簡単なボードゲームやカードゲームのルールを考えてみるのがよいでしょう。次に、子供向けのビジュアルプログラミングなどを使い、ブロックを組み合わせるだけでキャラクターを動かすような、簡単なゲーム作りに挑戦してみます。この「自分の考えた通りに動かせた」という成功体験が、次への意欲を引き出します。そして、より本格的なゲーム作りに挑戦したくなったら、実際のゲーム開発で使われる専門的なプログラミング言語の学習へと進んでいきます。
何より、ゲームが好きという強い気持ちは、複雑なプログラムの仕組みを理解し、困難な課題を乗り越えていくための強力な原動力となります。ただ遊ぶだけでなく、その裏側にある「創る楽しさ」に気づくきっかけを与えてあげること。その熱中を、子供自身の未来の可能性へと繋げていくことが、保護者としてできる何よりの応援と言えるでしょう。